選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)とは?
選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)とは、原発開放隅角緑内障、嚢性緑内障、高眼圧症などに対する治療法の1つです。点眼治療では十分な効果が得られない場合に、適応となります。
目詰まりを起こしている線維柱帯にレーザーを照射することで、房水の流れを改善し、眼圧を下げることができます。照射するレーザーは、線維柱帯の色素細胞のみを反応させ、そのまわりの組織にはほとんどダメージを与えません。繰り返しの治療が可能です。
※レーザー治療は、にしむら眼科で行います。
このような方が対象です
- 眼圧が高い方
- 正常眼圧緑内障で、眼圧を下げる必要のある方
- 点眼治療で十分な効果が得られなかった方
- 点眼を忘れてしまうことが多い方
- 緑内障点眼の副作用が気になる方
- 妊娠中、授乳中であるため点眼治療を受けられない方
- 視野の狭窄が進行している方
選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)の流れ
1 、照射前の準備
麻酔の目薬を点眼します。
2 、レーザーの照射
コンタクトレンズを眼にのせて、レーザーを照射します。
選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)の費用の目安
1割負担の方 | 3割負担の方 | |
---|---|---|
選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT) (片目) |
約10,000円 | 約30,000円 |
選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)のQ&A
どのくらいで効果が実感できるのでしょうか?まだどのくらい持続するのでしょうか?
1~2カ月後には効果が安定し、その後半年~1年程度持続します。
ただ、すべての症例において確実な効果があるものではありません。眼圧の下降が成功するのは、6~7割ほどです。
SLTレーザーは繰り返し受けられるのでしょうか?
はい。線維柱帯の色素細胞のみに反応するレーザーを照射し、周囲の組織へのダメージは最小限に抑えられる治療です。再び眼圧が上昇したときには、繰り返し受けていただくことが可能です。
SLTレーザーの副作用やリスクはありますか?
結膜の充血、目のかすみ、重い感じ、虹彩炎、眼圧上昇などの副作用が報告されています。ただしいずれも一過性のものであり、通常は1週間内に治まります。