緑内障とは?
緑内障は、さまざまな原因によって視神経が障害され、視野の狭窄をきたす病気です。眼圧の上昇が主な原因とされていますが、近年では眼圧が正常でありながら緑内障になる“正常眼圧緑内障”が日本国内で多いことが分かっています。その他、遺伝、近視も原因となります。強い近視がある、両親やきょうだいに緑内障の方がいる場合には、一度緑内障の検査を受けることをおすすめします。
緑内障の原因
眼圧(眼の硬さ)の上昇によって引き起こされる緑内障としては、原発緑内障、発達緑内障、続発緑内障などが挙げられます。 一方で眼圧の上昇を伴わない正常な眼圧で発症する緑内障に、正常眼圧緑内障があります。
緑内障の分類
原発緑内障
原因不明の眼圧上昇に起因する緑内障です。
正常眼圧緑内障を含む原発開放隅角緑内障と、房水の出口が虹彩によって塞がれる原発閉塞隅角緑内障に分けられます。正常眼圧緑内障は、正常な眼圧でありながら起こる緑内障です。欧米と比べて、日本人に多く見られます。
発達緑内障
先天的な要因によって眼圧が上昇し、発症する緑内障です。
隅角の発育異常が主な要因です。
続発緑内障
緑内障以外の眼の疾患・薬物の副作用などによって起こる緑内障です。
隅角の状態によって、続発開放隅角緑内障と続発閉塞緑内障に分けられます。
緑内障の症状
- 視野の狭窄
- 目の痛み、頭痛、吐き気(急性の緑内障の場合)
視野の狭窄は、少しずつ進みます。通常、両目で同時進行する病気ではないため、ご自身ではなかなか気づけません。一方で治療が遅れると、最悪の場合には失明に至る病気でもあります。
症状の有無にかかわらず、定期的に検査を受けることをおすすめします。
早期発見で緑内障の進行を抑えましょう!
まずは自己チェック!
緑内障の治療法
一度障害された視神経をもとに戻すことはできません。 病気の早期発見と進行を食い止めることが重要です。
薬物療法
緑内障のタイプ、進行の程度、眼圧に応じて点眼薬を選択し、使用します。
また、内服薬を併用することもあります。
選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)
薬物療法では十分に効果が得られない場合には、選択的レーザー線維柱帯形成術(SLT)を行います。
レーザーの照射によって房水の流れを改善し、眼圧を低下させます。